奄美大島が世界自然遺産に登録されたエリアと理由を徹底調査!

奄美大島は2021年7月26日に世界自然遺産に登録され、現在注目を集めています。これによって鹿児島は屋久島と合わせ、日本唯一となる2つの世界自然遺産がある都道府県となりました。今回は世界自然遺産に登録された奄美大島のエリアや理由について、詳しく紹介していきます!

2021年7月に奄美大島が世界自然遺産に登録!

奄美大島は2013年1月より、奄美大島や沖縄県の素晴らしい自然を後世に残していくために世界自然遺産の登録候補地として名乗りをあげました。環境省をはじめ地元の方々の取り組みが実を結び、8年と6ヶ月を経て晴れて世界自然遺産となったのです。

奄美大島 世界自然遺産に登録 ※写真はイメージ

世界自然遺産に登録されたエリア

今回の2021年7月に世界自然遺産に登録されたエリアは奄美大島だけではありません。鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の本島北部と西表島の4ヶ所で、総面積は実に約42,700ヘクタールに及びます。登録区域は、海や町を除外した山々がメインとなっていますよ。

奄美大島 世界自然遺産 海や町を除く山や自然

世界遺産とは?

世界遺産とは人類共通の財産であり、将来の世代に今後も引き継いでいくべき宝として「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に登録された地域や遺跡のことです。ひとくちに世界遺産といっても、細かくみると次の3種類に分類されます。

  • 【自然遺産】保存や鑑賞などに普遍的な価値を持つ地形、生態系、生物多様性がある地域
    (例:屋久島、グランドキャニオンなど)
  • 【文化遺産】歴史・芸術などに普遍的な価値を持つ記念物や建築物群、遺跡
    (例:姫路城、ピラミッドなど)
  • 【複合遺産】自然遺産と文化遺産の両方を満たすもの
    (例:マチュピチュなど)
世界自然遺産 グランドキャニオン

世界自然遺産に登録されるための条件

さらに世界自然遺産に登録されるためには、3つの条件を満たしている必要があります。

  1. 世界遺産としての適切な広さがあり、自然本来の姿が保たれていること
  2. 世界遺産としての価値を将来も維持できるよう、保護の取り組みがされていること
  3. 次の4つの評価基準に、1つ以上当てはまっていること
    1.自然景観 2.地形・地質 3.生態系 4.生物多様性

奄美大島と徳之島は「アマミノクロウサギ」など多くの絶滅危惧種を含む希少な動植物の生息・生育地であり、生物多様性の評価基準をクリアして世界自然遺産となりました。

日本国内で世界自然遺産に登録された地域

国内で世界自然遺産に登録されたのは、奄美大島が5件目となります。これまでに登録された地域はご存知ですか?

  • 鹿児島県【屋久島】1993年登録/評価基準:自然景観、生態系
  • 青森県・秋田県【白神山地】1993年登録/評価基準:生態系
  • 北海道【知床】2005年登録/評価基準:生態系、生物多様性
  • 東京都【小笠原諸島】2011年登録/評価基準:生態系

なぜ奄美大島に国際的にも希少な固有種が豊富なのか?

ところで、なぜ奄美大島には希少な固有種となる動植物が豊富にいるのでしょうか。それは約1,200万年前までさかのぼります。奄美大島を含む奄美群島はかつて、ユーラシア大陸や日本本土と陸続きになっていました。そののち約200万年前までに大陸から切り離され、奄美大島と徳之島は近くの島々とくっついたり離れたりしながら、現在の形となっていきます。元々は大陸にいて広く分布していた種は絶滅しましたが、天敵がいなかったり環境の変化に対応できたりした種だけが奄美に生き残ったといえます。

奄美大島や徳之島に生息・生育している希少な生物

奄美大島と徳之島を合わせた面積は、日本全体でみるとたったの約0.26%です。しかし世界的に見てもここでしか見られない珍しい動植物が暮らしていますよ。日本にいる両生類にいたっては、なんと約9割がここでしか見られない固有種なんです!

奄美大島に暮らす希少な生物の一例

アマミノクロウサギ

奄美大島 固有種 アマミノクロウサギ

耳と足が短く、長いツメを持つ原始的な形態で生き残った黒い毛のウサギ。

ルリカケス

奄美大島 固有種 ルリカケス

全長約38cmで、頭から首のあたりが鮮やかな青色の鳥。世界中でも奄美大島、加計呂麻島(かけろまじま)、請島(うけじま)だけに生息する。

アマミトゲネズミ

背中に針状毛があり、奄美大島でも中央部の山地にだけ生息する。

世界遺産を味わう奄美大島の観光スポット

奄美大島に来たなら、世界遺産を味わう魅力的な観光スポットもぜひ訪れましょう!

住用(すみよう)のマングローブ林

海水と淡水が交わるマングローブの原生林を、カヌーで散策できます。東京ドーム約15個分もある壮大な広さで、潮の干満によって変わる姿はまさに探検気分!小さな子どもから年配の方でも気軽に参加できますよ。

奄美大島 マングローブの原生林を、カヌーで散策

金作原(きんさくばる)

天然の亜熱帯広葉樹が今も多数残っている原生林をトレッキングすることができます。生きた化石といわれる巨大なヒカゲヘゴやルリカケスなどが生息しており、太古の昔に想いをはせながら山歩きを楽しめますよ。※エコツアーガイド(有料)の同行が必要です。

油井岳(ゆいだけ)展望台

360度のパノラマビューが開放的な、山頂の絶景ポイントです。昼間は大島海峡や加計呂麻島を一望できるほか、朝日も夕陽も美しいスポットとして人気があります。

祝!世界自然遺産登録記念祝賀イベントが開催

2021年10月23日に、9月に完成したばかりの奄美市本庁舎にて祝賀イベントが開催されました。正面玄関前には巨大スクリーンにプロジェクションマッピングが映し出され、元ちとせさんやぐっさんこと山口智充さんより、お祝いのメッセージが披露!密を避けて抽選に当選した方だけが参加できるイベントでしたが、祝い唄に始まり奄美の民謡で島民が踊って締めくくる、晴れやかな奄美大島らしい催しでした。

▼『世界自然遺産登録記念祝賀イベント』の様子はYouTubeでもライブ配信されました

世界自然遺産登録記念祝賀イベント:https://youtu.be/Dllf6UzvsZg
(主催者:世界自然遺産登録記念祝賀イベント実行委員会(奄美大島5市町村))