奄美大島のご当地ドリンク『みき』

奄美大島のソウルドリンク「ミキ」って?健康長寿に役立つあま~い飲み物!

奄美大島のご当地ドリンク『みき』

奄美大島の住民の方々に親しまれているのはもちろん、お土産として観光客にも人気のある奄美大島のソウルドリンク 「ミキ」。米とサツマイモから造られる乳酸菌の豊富な伝統的発酵飲料です。この記事ではミキがどのようにして生まれたのか、現在はどのように飲まれているか、またミキの持つ健康効果についてなどご紹介します。

ミキの由来は映画にも登場したあのお酒!

ミキは漢字で書くと「神酒」となります。琉球王国時代に祭事の際に米や麦を発酵させて造った「口噛み酒」が原型です。口噛み酒は、若い女性が米などの穀物を噛んだあと吐き出したものが自然に発酵してできるお酒です。映画『君の名は。』にも登場して話題になりました。

奄美大島のご当地ドリンク『みき』
奄美大島のご当地ドリンク『みき』

神事や祭事の際には女神官である「ノロ(祝女)」が神酒を神にささげていました。しかし19世紀後半、廃藩置県によって琉球王国が解体するとともにノロ制度が消滅してしまい、口噛み酒の風習も急速に廃れていきました。

神酒には口で嚙んだもののほかにも麹菌で発酵させたものがあります。また、米だけではなく麦や粟、芋を使用した地域もあったそう。

飲みやすく進化した現代のミキ

ミキの原料は主に米とサツマイモと砂糖です。現代のミキは甘いおかゆやアルコールのない甘酒のような、とろみのある発酵飲料。出来立てはとても甘いのですが、日が経って発酵が進むにつれて酸味が増していきます。

麹のやさしい甘さが広がります
麹のやさしい甘さが広がります

ミキは祭祀の際のお供え物としての本来の役割を果たしながら、ぐっと日常的な飲み物へと変化しています。昔は各家々で手作りされていましたが、今はミキ専門のミキ屋が島内に数件あります。アルコールは含まれておらずスーパーやコンビニで気軽に購入できるため、子どもから大人まで楽しめる身近な飲み物です。

しかし伝統の定めなのか、年配の方に比べ若い人はあまりミキを飲まない人が多いよう。伝統あるミキの文化を次の世代にも残そうという取り組みから、ミキのジェラートやミキに含まれる酵母を使った「ミキパン」など、現代に合わせた新しい楽しみ方も誕生しています。

ミキの美味しい飲み方

ミキは冷やして飲むのが王道です。栄養価が高く消化に良いミキは、暑さの厳しい奄美で夏バテ防止に重宝されています。また風邪を引いたときにもミキはおすすめ。食欲のない時でも手軽に栄養が摂れる飲み物です。

ミキにはとろみの強い昔ながらのものもあれば、さらっとした今風のものもあります。また、甘い出来立てのミキは子どもや若い人には飲みやすいそう。反対によくミキを飲む方たちは、どちらかといえば発酵の進んだ酸味のあるほうを好む傾向があります。甘さの際立つ優しい味と、爽やかな甘酸っぱさ、どちらもそれぞれの美味しさがありますね。お好みの味に合わせて飲む時期を決めてみてください。ただしミキの賞味期限は製造から10日前後なので、なるべく早めに飲み切りましょう!

そのまま飲むだけでなくいろいろな飲み方ができるのはミキの魅力の一つです。おすすめなのは、みかん、オレンジ、マンゴーなどのジュースで割る飲み方。その他にも牛乳や炭酸で割る、黒糖焼酎と合わせてみるといった飲み方もあります。さらにフルーツやフルーツゼリーを入れ、ヨーグルト風に食べてもおいしいです。

ミキのおすすめの飲み方は、フルーツやフルーツゼリーを入れ、ヨーグルト風に食べても美味しい

腸を元気に!ミキの健康効果

ミキは発酵飲料なので、乳酸菌を豊富に含んでおり、腸内環境を整える効果があります。便秘の解消や予防、肌荒れ改善に効果的と言われるのも嬉しいですね。食欲の出ない夏や体調不良時にも、栄養満点で腹もちの良いミキはぴったりです。

また、さきほどミキは夏に冷やして飲むのが王道だとご紹介しましたが、ミキを温めて飲むことで冬でもぽかぽかになることができます。冷やしたときより風味は落ちてしまいますが、とろみが増してコーンポタージュのような食感が楽しめます。

奄美地方は長寿の人が多いことで有名です。奄美大島が「長寿の島」と呼ばれるのにも、実はミキが関係しているとか。奄美には多くの独自性をもった伝統食があります。ミキのような発酵食品や食物繊維を多く含む豆類、野菜類、特産の豚肉などを使った奄美の伝統食は、特徴的な腸内細菌叢を形成するのです。腸が健やかだと、腸と相関関係のある脳の正常な機能維持にもつながり、長寿のもととなります。

最後に

ミキは奄美大島のコンビニやスーパーで手軽に購入することができ、ほとんどの場合牛乳の近くに一緒に並んでいます。材料は同じでも、作り手によって味わいが違うので、奄美を訪れたらぜひ好みのものを探してみてくださいね。ネットで取り寄せることも可能ですよ!

手軽に栄養を摂ることができ、長寿にもつながる美味しいミキの伝統が、これからも続いていくと良いですね。

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いもと

スーパーなどで必ず見かけますし、島の人は好んで飲んでいるようだったので気になると思います。一度飲んでみましたが、私は苦手でした。

ヌキさん

まさにアルコールのない甘酒です。好みが分かれる飲み物だと思いますが、一度試す価値はあります!

ゆーみん

コンビニでも販売されていて購入しました。一見すると濁り酒みたいですが、とっても甘くて夏に飲むと疲れが吹き飛びました。アルコールが含まれていないので子供でも飲むことができ、海水浴をして遊んでいた子供たちもグビグビと一気飲みをしたほどです。

匿名

沖縄限定のイメージがありましたが、奄美大島でも販売されているんですね。甘酒が好きなので、奄美大島を訪れたときは是非飲んでみたいです。ミキの由来や歴史についても詳しく紹介されていて、興味を持ちました。

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