はじめに
奄美市笠利町・喜瀬の海に、年に数回だけ現れる幻の砂浜があることをご存知でしょうか?
その名も「かくれ浜」。通常は海の中に沈んでおり、限られたタイミング特に大潮の干潮時にだけ、その姿を現します。
この自然の神秘は、まるで物語の中に登場する“出現する道”のようで、訪れた人々に驚きと感動を与えています。
本記事では、「かくれ浜」の特徴や現地の様子、訪れる際の注意点やアクセス方法、さらに笠利町の周辺観光スポットもあわせてご紹介します。
奄美大島の自然が生み出す一期一会の絶景を、ぜひ体験してみてください。

かくれ浜
「かくれ浜」とは?
「かくれ浜」は、奄美市笠利町の喜瀬地区に位置する、潮の満ち引きによって現れる砂浜です。通常は海の底に隠れているため、干潮時にしか姿を見せません。特に大潮の時期には海水が大きく引き、この“幻の浜”が海面上に姿を現します。
地元では「ナーバマ」と呼ばれています。
南海日日新聞(2025年4月30日付)の報道によれば、2025年4月29日の大潮の干潮にあわせて「かくれ浜」が出現し、訪れた家族連れや観光客が浜辺でのんびりと過ごす姿が見られたとのことです。
この浜が姿を現す瞬間は、潮の流れと太陽の光が織りなす自然の演出とも言えます。
まるで海の中から突然浮かび上がるように現れる砂浜には、地元の人々ですら毎回感動するほど。初めて訪れる人にとっては、その神秘的な光景は忘れがたい思い出となるでしょう。

現地の様子
空は青く晴れわたり、まさに浜の出現にぴったりの気候でした。
時間帯は午前中の干潮にあたる時間帯で、徐々に海の中から砂浜が姿を現し始めました。
海上には小型船がゆったりと行き交い、浜辺ではジャンプしたり、座ってのんびり過ごす人々の姿が。まさに、時間がゆっくり流れているかのような光景でした。
海の色は透明度が高く、浅瀬が長く続くため、潮が引くにつれて広大な砂地が現れ、まるでプライベートビーチのような空間が広がります。
砂浜の質感はサラサラとしていて、素足で歩いても心地よく、波の音と潮風に包まれながら自然との一体感を味わえます。
現地では撮影を楽しむ観光客も多く、家族連れやカップル、地元の子どもたちが水遊びに興じる様子が印象的でした。
干潮から時間が経過していくと浜は徐々に姿を消し、数時間の奇跡のような時間が終わりを迎えます。
また、地元の方に話を聞いたところ、かくれ浜は昔から「潮のいたずら」として知られ、子どもたちの遊び場にもなってきたとのこと。
近年ではSNSで話題となり、写真愛好家の間でも注目を集めています。
ドローンでの空撮や、水中カメラでの映像記録など、新しい形の楽しみ方も広がってきています。
※一部の画像は現地の様子を再現したイメージ合成写真です(実際の人物写真は合成によるものです)

「かくれ浜」を訪れるベストタイミング
「かくれ浜」はいつでも見られるわけではありません。以下の2つの条件が重なった時にのみ出現します。
- 大潮の日であること
- 干潮の時間帯であること
干潮の時間帯を確認するには、気象庁の潮位表 奄美(AMAMI)をチェックするのが確実です。
★大潮の干潮時に砂浜が現れるのは、潮位がマイナス10cm以下になるときが目安です。
干潮時の潮位がマイナス10cm以下になる時間帯を確認してください。
https://www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/suisan/suisan.php?stn=O9
次回は2025/05/28(水)が期待できるかもしれません。
潮の他には天気予報、風、波、全てチェックしてから出かけましょう
気象庁 天気予報に移動します
https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#10/28.396/129.856/&contents=forecast
風予報 windy.comに移動します
https://www.windy.com/28.436/129.659?28.254,130.237,10
波予報 海天気.JPに移動します
https://www.umitenki.jp/tenki/5800/wave
アクセス情報(奄美空港からの所要時間)
「かくれ浜」へ行くには、まず奄美空港を拠点とするのが便利です。
- 奄美空港から車で約15分
- 奄美市笠利町・喜瀬集落の付近(※大型車は注意)
現地は集落と隣接しており、海沿いの道路を進んだ先にあります。干潮時は干潟のようになっており、足元がぬかるむ場所もあるため、マリンシューズや濡れてもいい服装で訪れるのがおすすめです。
※路上駐車にはご注意ください

周辺の観光スポット
「かくれ浜」の観賞だけでなく、笠利町には他にも魅力的なスポットがたくさんあります。
あやまる岬観光公園
標高約100mから太平洋を一望できる人気の展望スポット。海岸線が美しく、記念撮影に最適。

きょら海工房
奄美のサトウキビを使った黒糖や、おしゃれな雑貨・カフェメニューが楽しめる工房。海の見えるテラス席が人気。

土盛海岸(ともりかいがん)
透明度の高い遠浅の海岸。シュノーケリングやファミリーでの海遊びにおすすめ。空港からも近くアクセス良好。

注意点とマナー
「かくれ浜」は自然の潮位に左右されるため、以下の点にご注意ください。
- 出現時間を事前にチェック(潮見表を確認)
- 引き潮時でも完全に浜が出現するとは限らない
- 周囲は自然環境なので、ゴミは持ち帰りましょう。また貝や生き物を獲らない事。漁業権があります。
- 船が行き交うため、遊泳の際は注意が必要
また、地元の集落や漁業者の生活空間でもあるため、マナーを守って訪れることが大切です。
まとめ
奄美市笠利町・喜瀬の「かくれ浜」は、自然が生み出す一瞬の奇跡ともいえる絶景スポットです。
大潮の干潮時にしか現れないその姿は、まさに“一期一会”の体験。
静かに現れて、また海に消えていく。
そんな「かくれ浜」に出会うために、奄美を訪れてみてはいかがでしょうか。
旅の計画を立てる際には、気象庁の潮見表を確認し、干潮時間を狙ってぜひ現地に足を運んでみてください。

参考文献
気象庁(2025年)「潮位表(奄美大島)」
南海日日新聞(2025年)「喜瀬の『かくれ浜』出現 晴天の下、海遊び楽しむ」
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この周辺エリアのオススメ宿泊施設
「奄美星宿」
「Miru Amami」
「伝泊 The Beachfront MIJORA」